21/07/2024
おはようございます。
法律事務所アクロポリス・代表弁護士の鈴木康晃です。
前回(少々日数を経てしまいましたが…)は、著作権法10条1項各号で掲げられた著作物の例示について、「地図又は学術的な性質を有する図形の著作物」(著作権法10条1項6号)まで見てきました。
今回は、その続きを見ていきましょう。
7、映画の著作物(著作権法10条1項7号)
映画の著作物とは、著作権法2条3項によると「映画の効果に類似する視覚的又は視聴覚的効果を生じさせる方法で表現され、かつ、物に固定されている著作物を含むもの」と定義されています。
「映画」というと、劇場で公開される映画をイメージしますが、著作権法上はそれだけにとどまりません。
テレビ番組、CM映像、動画配信サービスの映像作品、SNSに投稿された動画、スマホ等で個人が撮影した動画も著作権法上「映画の著作物」に含まれます。
ゲームの映像も、「映画の効果に類似する視覚的又は視聴覚的効果を生じさせる方法で表現」されたものであれば、「映画の著作物」に当たります。
ただし、「映画の著作物」として著作権法上保護されるためには、「物に固定されている」ものでなければなりません。つまり映像が記憶媒体に固定される必要があります。
例えば、インターネットでの生配信で、記憶媒体に記録されずに配信と同時に消えていくものは「物に固定されている」に当たらないので、「映画の著作物」になりません。
では、防犯カメラで自動的に撮影した録画映像は「映画の著作物」といえるでしょうか。
これは結論からいうと、「映画の著作物」といえません。
なぜならば、そもそも「著作物」といえるためには、創作性の要件を満たさなければならないところ、防犯カメラで自動的に撮影した録画映像は「創作性」の要件を満たさないからです。
以上、著作権法10条1項7号を見ました。次は同項8号「写真の著作物」から見ていきましょう。
ここまでご覧いただきありがとうございます。
それではまた。