兒玉法律事務所(広島弁護士会所属)

兒玉法律事務所(広島弁護士会所属) 法律事務所(弁護士)

広島弁護士会所属の弁護士8名(男性6名,女性2名)による法律事務所です。平成16年の開設以来,日常生活や事業活動の中で突然直面する多くの法律問題に幅広く柔軟に対応することを目指して,特定の専門分野にこだわらない業務を続けてきました。今後も,会計事務所,司法書士事務所との連携・協力により,総合的なワンストップサービスが提供できる「総合病院」を目指していきます。もちろん,それぞれの分野でプロフェッショナルとして最善の解決手段を提供する努力をしてまいります。相談対応や事件処理にあたっては,わかりやすい説明でご納得いただき,問題の解決のためのパートナーとして信頼していただくことができるよう,心がけています。

26/04/2026

令和8年度の診療報酬改定に伴う「ベースアップ評価料」の最新動向について、所内研修会を開催しました。 今回の改定は、医療従事者の処遇改善を目的とした2段階の点数引き上げや、事務職を含む対象職種の拡大など、クリニック経営において極めて重要な改定となります。 制度の複雑な仕組みを整理し、「自院でどの程度の算定が可能なのか」「将来的な賃上げ計画をどう描くべきか」といった、院長先生が直面する実務的な課題内容を学べたと思います。今年度は毎月の所内開催だけでなく、所外での研修にも積極的に参加し、その学びを共有をしてまいります。

【弁護士に「セカンドオピニオン」を求めるのは失礼ではありません…多分】信頼できる顧問弁護士や代理人に裁判や交渉を任せることができれば、心強いものです。しかし、一人のプロフェッショナルにすべてを委ねることが、必ずしも最善の結果をもたらすとは限...
25/04/2026

【弁護士に「セカンドオピニオン」を求めるのは失礼ではありません…多分】

信頼できる顧問弁護士や代理人に裁判や交渉を任せることができれば、心強いものです。しかし、一人のプロフェッショナルにすべてを委ねることが、必ずしも最善の結果をもたらすとは限りません。どれほど優秀な弁護士であっても、特定の案件に深く入り込んでしまうと、視点が固定化してしまうリスクがあります。三人寄れば文殊の知恵、という言葉もあります。
そこで、「弁護士のセカンドオピニオン」を活用してみてはいかがでしょうか。

別の弁護士が別の角度から相談を受けて記録を読み直すことで、現在の代理人が見落としている法律構成や、提出すべき有力な証拠に気づくことができるかもしれません。
会社などでは、経営層に対して、「複数の専門家の見解を得たうえでの方針である」と報告できれば、法務担当者にとって大きな後ろ盾となります。
セカンドオピニオンを受けた結果、現在の方針に誤りがないようであれば、安心して現在の代理人に任せることができます。少し疑問に感じていた点について、セカンドオピニオンを聞くとその疑問が解消することもあります。

ただし、重要な留意点があります。
セカンドオピニオンを依頼する際は、「現在の代理人と交代させることは予定しない」ようにされるほうがいいと思います。
相談を受ける弁護士が「自分が後任として受任したい」と考えてしまうと、現在の代理人の活動を過度に批判し、自分を有利に見せようとするバイアスがかかる恐れがあります。一方で、弁護士が「引き取って受任するつもりはない」と考えているときには、後任の依頼をされないように過度に保守的に現状を追認する話をされる恐れがあります。
ニュートラルで価値のある意見を引き出すためには、あくまでも「セカンドオピニオンとして」のフラットな相談を大前提に、意見求められたほうがよいと思います。

また、適切な意見を受けるためには、記録一式、相談の経過など、客観的な資料を漏れなく揃えます。相談者の気持ちが入ってしまい、見せる資料が偏ると、客観的な正しい評価にならない可能性があります。
このように丁寧に診てもらうならば、もちろん、時間も費用もかかります。

セカンドオピニオンを求めることについて既存の代理人に了解を得るかどうかは、迷うところです。失礼に当たるのではないかと心配になるかもしれません。
「セカンドオピニオンを聞いてみたい」と言われると、既存の代理人は、当然ながら複雑な感情になります。人間ですから、「信頼されていないのかな」と悲しくなるかもしれません。でも、ずっと不安や不信感をくすぶらせながら事件を進めていくほうが、後でしこりを残すものです。
弁護士によって考え方が違うかもしれませんが、セカンドオピニオンを受けるときに、既存の代理人の了解は必ずしもありません。しかし、隠れて相談するのではなく「先生を信頼していないわけではないが、より万全を期すために(自分の納得のために、あるいは、社内での説明のために)別の視点も入れて検討してみてもいいですか」とオープンに伝えてみることも選択肢かもしれません。

【「有期雇用」を活用する前に知っておきたいメリット・デメリット】有期雇用(契約期間に定めがある雇用契約)は、「パート」「アルバイト」「契約社員」「嘱託社員」など、多くの職場で「正社員」「正規雇用」と違う雇用の形として活用されています。一見す...
24/04/2026

【「有期雇用」を活用する前に知っておきたいメリット・デメリット】

有期雇用(契約期間に定めがある雇用契約)は、「パート」「アルバイト」「契約社員」「嘱託社員」など、多くの職場で「正社員」「正規雇用」と違う雇用の形として活用されています。一見すると便利そうですが、使い方を間違えると後で高くつくリスクのある仕組みでもあります。より良い職場づくりと経営環境のために、メリットとデメリットを整理してみましょう。

1. 有期雇用のメリット
何よりも、柔軟な人員配置が可能となることがメリットです。契約期間を区切れるため、経営状況に応じた柔軟な対応が可能です。繁忙期だけのアルバイトや、育休代替や一時的な業務応援、特定のプロジェクトの契約社員など、「終わりが見えている仕事」にぴったりフィットして必要な時だけ人を増やして、後が縛られないというメリットがあります。

2. 有期雇用のデメリット
一方で、経営目線では以下のような重いデメリットも存在します。
「いつ契約を切られるか分からない」という不安から、応募のハードルが上がります。仕事に自信のある方は正社員(無期雇用)を目指しがちであり、良い人材を集めにくいともいわれています。
また、 腰を据えて働く前提がないパートやアルバイトは、少しの不満やより良い条件で簡単に離職しがちであるともいわれています。
雇用する側も、「どうせ長くいない」と考えがちで教育が不十分になり、結果として「人員は調整しやすいが戦力になりにくいチーム」が生まれがちです。

3. 注意すべき「5年ルール(無期転換ルール)」
有期雇用を語る上で外せないのが、いわゆる「5年ルール」です。同じ会社でパートや契約社員として契約更新を繰り返し、通算5年を超えると発生するルールです。
通算5年を超えると、従業員本人が「無期雇用にしてください」と申し込む権利が生まれます。申し込まれたら、会社は断れず「期間の定めがない契約」に変わります。
※誤解しやすいポイント
「無期転換=正社員化」ではありません。無期転換で変わるのは「契約期間の定めがなくなる」という点だけで、賃金や賞与などの待遇は原則そのままです(いわゆる「無期パート」「無期契約社員」)。だからこそ、「無期転換後は正社員と同じ待遇にするのか」「別枠の無期契約社員として独自の待遇を用意するのか」を事前に決めて就業規則に定めておかないと、現場が混乱します。
このルールを避けるために、次のような行動に出る会社も一部に見られますが、非常に危険です。
・5年目前で一斉に雇い止めをする
・クーリング期間(6ヶ月以上)をわざと空けてから再雇用し、期間をリセットする
・クーリング期間中は、請負や個人事業主などに切り替えて実質的に同じ仕事をさせる
法律上、一定の空白期間を設ければ5年の通算期間はリセットされます。しかし、「無期転換を避けるためだけの形式的な空白期間」や「実態が伴わない請負契約」などをすると、脱法行為とみなされるリスクがあります。また、このような扱いは従業員の強い不信感を招きます。SNSなどで発信されて悪評やトラブルにつながり、長期的には「採用しにくい会社」「人が定着しない会社」というレッテルを貼られかねません。

4. 本当に有期雇用でよいかどうか?
経営者や採用の責任者は、「本当にパートや契約社員として雇用するべきか?」を今一度整理することが重要です。また、採用の面談時や契約更新の際に、今後の見通しやキャリアパスの可能性を説明できるかどうかも、信頼関係に関わります。
有期雇用のメリットを労使双方で共有できるように、デメリットやリスクも深く理解した上で賢く活用してください。

【地域医療を守る選択肢~医療機関の事業の継承~】診療報酬のマイナス改定や物価高騰により、医療機関の本業での収益確保は簡単ではありません。厚生労働省の調査によると、国内の病院数は1990年をピークに減少傾向が続いており、診療所の経営には苦労が...
15/04/2026

【地域医療を守る選択肢~医療機関の事業の継承~】

診療報酬のマイナス改定や物価高騰により、医療機関の本業での収益確保は簡単ではありません。厚生労働省の調査によると、国内の病院数は1990年をピークに減少傾向が続いており、診療所の経営には苦労が絶えません。
こうした環境下で、新規開業には以前よりも不安がつきまといますし、後継者不足が地域医療の存続を脅かす要因となっています。

そこで一つの選択肢になっているのが、医療機関の事業承継です。

■医療機関経営者(譲渡側)の目線
医療の世界では、かつては「親の跡を子が継ぐ」ことが理想でしたが、価値観の多様化により、その常識は崩れつつあります。
医療機関の休廃業・解散件数は高水準で推移しており、その多くが「後継者不在」を理由としています。ご子息が別の診療科を選んだり、勤務医としてのキャリアを望むケースも増えています。
後継者不在のまま「黒字廃業」をすると、地域住民から医療インフラを奪うだけでなく、長年築き上げたブランドや雇用を無にしてしまいます。
そこで提案したい選択肢が、親族外への「第三者承継(M&A)」です。愛着あるクリニックを意欲ある次世代の医師に託すことで、地域医療を守り、ご自身もリタイア後の人生を豊かにすることができます。
また、現状の収支が良くない医療機関も、新しい目線とエネルギーによって回復する余地があります。うまくいっていない事業には何かしらの伸びしろがあるものですが、年配であると、課題をわかっていながら、どうしても取り組みを進めるエネルギーが不足しがちです。

■ 開業希望医(譲受側)の目線
これから開業を目指す医師にとっても、承継開業は合理的な選択肢のひとつです。
新規開業は、全てを自分の城として新しく作ることができるという喜びがありますが、一方で、莫大な資金と集患の不確実性が伴います。新規開業に伴う初期投資を回収し終わる頃には自分は何歳になっているのだろうか、という不安もあると思います。
既存医院を引き継ぐことによるメリットは、次のような点があります。
1. 初期投資の圧縮
引き継ぐ医療機関の既存の設備にもよりますが、改装やリニューアルは必要であるとしても、新規開業と比較して初期費用を抑えることができるかもしれません。内装や医療機器の流用ができれば、ランニングコストも低減できます。
2. 既存の患者さんとスタッフという資産
最大のメリットは、患者とスタッフという基盤をそのまま引き継げる点です。新規開業では初期的に赤字となるのが一般的ですが、承継であれば初月から安定した収益が見込めることもあります。
3. 理想の医療への集中
経営が早期に安定することで、資金繰りに追われることなく、本来目指すべき「理想の医療」への設備投資やサービスの充実に注力できます。

もちろん、譲渡側にとっては、第三者を探しても思うような後継者が現れないこともありますし、事業承継の対価が大きくならないこともあります。開業希望側にとっては、リニューアルに伴う費用や埋もれた人事リスクなどを慎重に見極めなければ、負の事業を引き継いでしまうことになりかねません。
メリットだけでなく、客観的で慎重な判断が必要です。
弊所には医療機関の事業承継・M&Aの経験のある弁護士が所属しております。また、医療機関経営と税務に強みのある会計事務所を併設しております。秘密は厳守いたしますので、どうぞご相談ください。

【「家族的な会社」なのがリスクに? 小規模職場のパワハラ対応実務のポイント】近年、パワーハラスメントに対する社会の目は厳しさを増しています。企業の規模を問わず適切な対応が求められています。少人数の職場で発生したハラスメントトラブルに関する事...
04/04/2026

【「家族的な会社」なのがリスクに? 小規模職場のパワハラ対応実務のポイント】

近年、パワーハラスメントに対する社会の目は厳しさを増しています。企業の規模を問わず適切な対応が求められています。
少人数の職場で発生したハラスメントトラブルに関する事件(東京地裁令和4年12月22日判決)を参考に、中小規模の企業が陥りやすい落とし穴と、会社と従業員を守るための正しい対応について解説します。

1. 裁判の概要と最大のポイント
この裁判は、簡単にいえば、少人数の職場で働いていた従業員が「上司からのパワハラで体調を崩し、休職・退職を余儀なくされた」として、会社に対して損害賠償を求めた事案です。
注目すべきポイントは、上司の暴言などの行為があってそれが違法なパワハラに当たるかどうかだけでなく、「会社がハラスメントの訴えを受けた後、きちんと事実関係を調べて職場環境を整えたか(職場環境配慮義務を果たしたか)」が厳しく問われた点にあります。

2. 裁判所の判断
裁判所は、上司の一部の発言や態度が「業務上の指導の範囲を逸脱している」として、明確にパワハラにあたると認定しました。そのうえで、会社の責任については、「小規模な職場では上司と部下の距離が近く、問題を放置すると被害が悪化しやすい」と指摘しました。そして、会社がハラスメントの訴えに対して適切な調査や配置換えなどの対応を取らなかったとして、会社の「安全配慮義務違反」を認定しました。事後対応もまずかった、と判断されたことになります。

3. 小規模職場が陥りやすい3つの「対応ミス」
この事件では、会社は、小規模な職場であるがゆえに「当事者同士でよく話し合って解決してほしい」と思っていたはずです。しかし、この会社の姿勢そのものが、従業員をより苦しめてしまったとして、法的な責任を問われる結果となりました。
小さな会社や少人数の職場では、経営者・管理職・従業員の距離がとても近いものです。たとえば、社長自らが当事者から聞き取りを行うと、どうしても日頃の勤務態度や個人的な感情(普段の評価・印象や好き嫌い)が入り込んでしまい、中立的な判断を保つことが困難になります。また、中立に対応したつもりでも、当事者がらはそう思われにくいともいえます。
さらに、少人数の狭い職場では物理的・心理的な逃げ場がありません。一度関係がこじれると修復は極めて難しく、被害者のメンタル不調や欠勤、周囲の連鎖退職に直結します。
日頃の小さな愚痴のように「とりあえず話を聞いて注意」という対応では、議事録やヒアリング記録が残りません。あとでもめごとになった際、「会社として何を調べ、どう対応したのか」を客観的に示すことができず、不利な立場に立たされます。

4. 外部の専門家の活用
万が一ハラスメントの訴えがあった際、裁判所が会社の責任を判断するときに重視するのが、「会社がどれだけ誠実に問題を解決しようとしたか」というプロセスです。そのため、ちょっと他人行儀かもしれませんが、初期段階から弁護士や社会保険労務士などの外部専門家と連携することが極めて有益になります。
専門家が第三者として調査に関わることで、公平でフラットな聞き取りが可能になります。専門家が会社のために作成した調査報告書は、万が一裁判に発展した場合の「有力な証拠」として会社を守る盾となります。
パワハラの事件では当事者の言い分が食い違うことも多く、評価の中身においても、「単なる不仲」「厳しめの指導」か「違法なパワハラ」かの判断は非常に微妙です。専門家は、過去の判例や最新の法基準を踏まえて、会社が取るべき適切な初期対応を助言できます。

経営者が従業員同士の感情的なトラブルの調整に奔走することは、多大な時間と精神的エネルギーを消費します。もちろん、経営者自身が職場環境を改善するための取り組み姿勢を見せることは重要です。しかし、調査や対応の枠組みを専門家に任せることで、信頼性が増すだけでなく、経営者は結果的に「本業」に集中することができます。

少人数の職場では、たった一人の従業員の不調や退職が、職場環境や会社の経営に大きな打撃を与えます。
「うちはアットホームな職場だから大丈夫」という考えは、リスクを見逃すことにもつながります。
初期のうちに外部の知見を取り入れた「公平で透明な調査体制」を整えておくことが重要です。

【2026年(令和8年)4月施行予定の主要法改正まとめ】年度初めの4月は、働き方、保険、民法、不動産といった、社会やビジネスの基盤を大きく変える法改正が一斉に施行される重要な時期です。2026年4月の主な改正ポイントを分野別に整理しました。...
30/03/2026

【2026年(令和8年)4月施行予定の主要法改正まとめ】

年度初めの4月は、働き方、保険、民法、不動産といった、社会やビジネスの基盤を大きく変える法改正が一斉に施行される重要な時期です。
2026年4月の主な改正ポイントを分野別に整理しました。

1.働き方・職場環境に関する変更

●女性活躍推進法の改正(情報公表義務の拡大)
常時雇用する労働者が101人以上の事業主に対し、「男女の賃金の差異」および「女性管理職比率」等の公表が義務付けられます(従来は301人以上が対象)。
具体的には、厚生労働省「女性の活躍推進企業データベース」での公表、自社ホームページ(採用情報ページ、サステナビリティページ等)に掲載をするなどして、求職者や一般の人が容易かつ無料で閲覧できることが必要とされています。

●改正労働安全衛生法(高年齢労働者・個人事業者への配慮)
事業者に対し、高年齢労働者の身体的特性に応じた安全衛生措置を講ずる努力義務が課され、高年齢者や個人事業者(フリーランス・一人親方など)も一部の業務では労働災害防止対策の対象に位置付けられます。

2.年金・社会保険関係

●健康保険の被扶養者ルールの見直し(「130万円の壁」緩和)

被扶養者認定において、「労働契約書(労働条件通知書)」ベースの見込年収で判定する運用に変更されます。これにより、契約上の年収が基準内であれば、予見できない一時的な残業代等で実際の年収が130万円を超えても、原則として扶養にとどまりやすくなります。

3.民法・家族法関係

●離婚後の「共同親権」の導入
離婚後について、これまでの単独親権のみから、父母の協議または家庭裁判所の判断により、共同親権または単独親権を選択できる制度に改められます。過去の離婚で既に単独親権となっているケースでも、家庭裁判所への「親権者変更」の申立てにより、調停や審判を経て、共同親権への変更を求めることが可能とされています。なお、いずれの場合も、子の生活等にとって不適当な場合は共同親権が認められないことがあります。

●「法定養育費」制度の新設
離婚時に養育費の取り決めがない場合でも、同居親から別居親に対して一定額(省令等で定める基準額)を請求できる仕組みが設けられます。対象となるのは「施行日以降に離婚したケース」に限られ、施行日前に成立した離婚には遡って適用されません。金額は子1人あたり月額2万円と法務省令で定められており、これを超える額を求めるには従前どおり協議や調停・審判等が必要とされています。

●「親子交流」(旧:面会交流)のルール明確化と祖父母の権利
「面会交流」が「親子交流」として明文化され、祖父母など子の親族も、子の利益のために特に必要と認められる場合には家庭裁判所に親子交流の調整を申し立てることが可能になります。

●父母間の「人格尊重・協力義務」の明文化
父母は、子の利益のために互いの人格を尊重し、協力しなければならない旨が民法に新設されました。暴言やハラスメント・無断連れ去り・正当理由のない親子交流拒否などが、親権や監護の判断において不利に評価される根拠となります。

●養子縁組の同意ルール(共同親権下)の整備
共同親権の下で子が養子縁組(例:たとえば片方の親の再婚相手との養子縁組)をする場合、原則として実父母双方の同意が必要とされ、意見が対立するときは家庭裁判所が一方を「親権行使者」に指定して手続を進められる制度が導入されます。

4.ビジネス・不動産に関する変更

●不動産の住所・氏名変更登記の義務化
不動産所有者(個人・法人)は、住所・氏名(名称)の変更日から2年以内に変更登記を申請する義務を負い、正当な理由なく怠ると5万円以下の過料の対象となります(※施行日以前の変更についても、施行日から2年以内の登記が義務となります)。

●違法な無許可トラックへの規制強化
貨物自動車運送事業法の改正により、営業許可を持たないトラック(白ナンバー)に有償運送を委託した荷主に対しても、100万円以下の罰金や行政からの勧告・社名公表等の罰則が科されるようになります。

原材料高や人件費増、コロナ融資の返済期限到来などを背景に、企業の倒産や廃業に関する相談が増加しています。世界経済や物価の推移も不透明であり、中小事業者の事業再生は引き続き重要な課題です。国は「再生・再チャレンジ支援円滑化パッケージ」の公表や...
13/03/2026

原材料高や人件費増、コロナ融資の返済期限到来などを背景に、企業の倒産や廃業に関する相談が増加しています。世界経済や物価の推移も不透明であり、中小事業者の事業再生は引き続き重要な課題です。
国は「再生・再チャレンジ支援円滑化パッケージ」の公表や、多数決を併用した裁判所での私的整理を可能とする「早期事業再生法」(2026年12月ころまでに施行)を成立させるなど、支援体制や選択肢の拡充を図っています。

しかし、制度以上に重要なのは、事業者・経営者自身が経営状況を冷静に見て、早期に事業再生へ取り組むことです。経営が深刻に悪化してからでは選択肢が限られ、再生できずに廃業を余儀なくされるケースも少なくないからです。

事業再生は、雇用の維持や地域経済の安定といった社会的意義を持ちます。次世代への事業承継を兼ねることもあります。早期の事業再生に向けて動くことは、経営者の社会的な責務でもあります。

当事務所は事業再生・私的再生に多くの経験があります。まずは見通しだけでも、ぜひご相談ください。

27/02/2026

きょうは、事務所の前が箱根駅伝のコースです。

池井戸潤原作「俺たちの箱根駅伝」のドラマ撮影がおこなわれており、たくさんのエキストラの方が集まっていました。
主演は大泉洋さん。山下智久さんも出演です。
「山Pは来るんかね?」と事務所内が朝からざわついています。

ドラマは今年秋に日本テレビ系で放送予定。楽しみですね!

子育て世代を中心に、人生設計の考え方、生活様式、働き方の変化が続いています。女性だけでなく、若い男性も仕事と子育ての両立に課題・悩みを抱えており、最新の調査データからもその傾向が見えます。6歳未満の子供を持つ夫婦の時間の使いかたに関する調査...
27/02/2026

子育て世代を中心に、人生設計の考え方、生活様式、働き方の変化が続いています。女性だけでなく、若い男性も仕事と子育ての両立に課題・悩みを抱えており、最新の調査データからもその傾向が見えます。

6歳未満の子供を持つ夫婦の時間の使いかたに関する調査では、すべての都道府県で、1週間あたりの妻の家事関連時間が夫より210分以上長く、夫の仕事関連時間が妻より180分以上長いという結果です。「男性は仕事、女性は家庭」という役割分担は、まだ現実に残っているといえます。

もっとも、若い男性を中心に、仕事時間を減らして家事・育児を増やしたいという意向が強まっています。これに応じた企業の対応も、大企業が中心ですが、急速に進んでいます。少子化社会の中で若い方の雇用を増やしたいと考えると、企業側も“男女を問わず”柔軟な働き方の推進(育休・時短・リモート)をしなければ採用力が低下しかねません。
具体的には、性別を問わない産休育休の制度を設けて求人にあたってアピールしたり、実際に家事のための休暇を取りやすい社内の雰囲気づくりをしたり、という取り組みが考えられます。経営面では、両立支援等助成金など、仕事と育児や介護の両立を支援する企業に対して支給される助成金・補助金の活用が考えられます。
中小規模の事業者にはなかなかチャレンジしづらい取り組みではありますが、雇用力の向上のために参考にしてください。

【2026年1月施行「取適法」の対応】物価上昇が続く日本経済全体で「適切な価格転嫁」と「取引の適正化」が喫緊の課題となっています。そのような中、今年1月から「下請法」が改正され、「取適法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)」が...
18/02/2026

【2026年1月施行「取適法」の対応】

物価上昇が続く日本経済全体で「適切な価格転嫁」と「取引の適正化」が喫緊の課題となっています。そのような中、今年1月から「下請法」が改正され、「取適法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)」が施行されました。

従来の下請法から取引の制約が強化されており、これまでの運用を放置することは重大なコンプライアンスリスクに直結します。発注側企業からみた対応をまとめましたが、受注側企業において活用できる内容にもなりますので、参考にしてください。

1. 「対象範囲」の劇的な拡大
従来の下請法は主に「資本金基準」で判定されていましたが、新法では「従業員数基準」が導入されます。これにより、資本金が小さい企業間であっても、従業員規模によっては「委託事業者」としての義務が生じるケースが増加します。対象となるかどうかの判断のため、受託事業者が委託事業者から従業員数を尋ねられることが多くなります。
また、従来の製造・修理、IT開発、コンテンツ制作などだけでなく、発荷主から元請運送事業者への運送委託が新たな規制対象に追加されました。

2. 「価格交渉」は努力義務から法的義務へ
これまでの「誠実協議」は、道徳的・努力義務的なニュアンスを含んでいましたが、今後は明確な法的義務として扱われます。
受託事業者側から原材料費や労務費の上昇を理由とした価格交渉の申し出があった場合、これを無視することや、根拠なく一律に据え置くことは明確な違反リスクとなります。
「いくらを提示し、どう協議したか」というプロセスの記録が、公正取引委員会の調査時に身を守る手段となります。委託事業者としては、価格決定プロセスの透明化と、協議記録の文書化(議事録作成)の徹底を心がける必要があります。

3. 支払条件の厳格化
支払実務においても、抜本的な見直しが求められます。
受託事業者への手形支払いは原則として禁止の方向となり、現金(振込)への移行が強く求められます。
また、「60日以内」の支払基準を原則として適用するよう、社内の決済ルールをアップデートしてください。

4. 監視体制の強化とレピュテーションリスク
中小企業庁や公正取引委員会による監視体制が強化されています。
「代金の減額」「買いたたき」「返品」「協賛金の不当要請」など、従来の禁止行為はより厳格に監視されます。
違反が認定された場合、勧告や社名公表が行われ、企業のブランド価値に甚大なダメージを与えます。

5. 企業が取り組むべき「ガバナンス」の構築
法務部門は法改正に対する意識を持っているかもしれませんが、違反する契約が生じないよう、全社的な体制整備が急務です。
社内規定や契約書式の条項を見直し、新法に準拠した内容に変更することで、現場での間違いを生じさせないような仕組みを作ってください。

単なる守りのコンプライアンスにとどまらず、適正な取引への取り組みを宣言することで、取引先との関係強化と企業の信頼性向上につなげることができます。

10/02/2026

【事業承継計画は経営者の終盤の課題です】

中小企業は日本経済の屋台骨ですが、近年、廃業の件数が開業の件数を上り、減少が続いています。その最大の要因が、後継者不在といわれています。
ライフプランの多様化と少子化で、親族承継が難しくなったこと、社内に経営を任せられる人材がいないこと、若者の首都圏への流出などが背景にあります。経営者が孤独に悩みを抱えたまま年齢を重ねたのでは、企業の存続が危うくなります。

★まずやるべきこと★

①現状把握
後継者候補の有無、交代予定時期、経営者の意向を明確にする。

②財務と事業の実態分析
時価評価で資産超過か債務超過か、営業収支の実態、将来性や競争力を分析する。

③選択肢の整理
親族承継・従業員承継・第三者承継(M&A)・廃業という選択肢それぞれのメリット・課題を比較する。

★選択肢別の法務・税務で押さえるポイント★

《親族承継》
株式の集中方法(譲渡・贈与・遺贈)、遺留分対策、事業承継税制の活用が重要です。税理士・弁護士と連携して税負担と相続対策を検討してください。

《従業員承継》
株式取得資金の調達方法、経営者保証の承継問題、従業員の経営者適性と育成計画を整備する必要があります。この場合にも、税理士・弁護士などの外部専門家の経験を活用してください。

《M&A(第三者への事業承継)》
譲渡先の選定方針を明確にし、債務超過の場合の処理や金融機関との調整を含めた交渉戦略が不可欠です。税理士・弁護士などの専門家が力になります。

《廃業》
段階を踏んだ廃業の計画と引退後の生活設計が必要です。債務超過であっても、破産以外の選択肢もあります。従業員との関係、金融機関との調整など、税理士・弁護士・社労士がサポートします。

★重要なポイント★

税理士・弁護士・社労士・中小企業診断士・司法書士などと連携し、地域の金融機関・事業引継ぎセンターなど支援機関やM&A仲介事業者も連携して取り組むことが有効です。
2026年の衆議院選挙における自民党の政策にも中小企業の事業承継対策が盛り込まれており、通常国会でさまざまな政策や予算措置がとられることが期待されます。
プランの検討、後継者育成や選定、税務対策を行うには時間が必要です。早期に検討し始めるほうが選択肢が広がります。

事業承継は成り行きや気持ちだけに任せていると後で大きな困難・摩擦や税負担を招きます。早めに第三者目線で見た現状を把握し、専門家と連携して計画的に進めることが、企業と従業員、地域社会の一部としての事業を守る最良の道です。

住所

3-14, Hakushima-Kitamachi
Hiroshima, Hiroshima
730-0001

営業時間

月曜日 09:30 - 17:30
火曜日 09:30 - 17:30
水曜日 09:30 - 17:30
木曜日 09:30 - 17:30
金曜日 09:30 - 17:30

電話番号

+81822272200

ウェブサイト

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