27/12/2025
はじめに
不動産を所有されている高齢オーナー様にとって、「もし認知症になったら、所有している物件はどうなるのか?」という不安は、決して他人事ではありません。
実は、認知症を発症すると、ご本人名義の不動産の売却や賃貸契約、大規模修繕など、重要な判断を伴う手続きがすべてストップしてしまいます。これを「資産凍結」と呼びます。
そんな万が一の事態に備える有効な対策として、近年注目を集めているのが**「家族信託」**です。
今回は、不動産オーナー様にこそ知っていただきたい家族信託の仕組みやメリット、手続きの流れについて、わかりやすく解説いたします。
家族信託とは?
家族信託とは、自分の財産を信頼できる家族に託し、管理・運用してもらう仕組みのことです。
具体的には、以下の3者で構成されます:
委託者(いたくしゃ):財産を託す人(不動産オーナーご本人)
受託者(じゅたくしゃ):財産を管理・運用する人(信頼できるご家族)
受益者(じゅえきしゃ):財産から生じる利益を受け取る人(多くの場合、委託者本人)
家族信託を設定すると、不動産の名義は受託者に移りますが、賃貸収入などの利益は引き続き委託者(オーナー様)が受け取ることができます。
なぜ今、家族信託が必要なのか?
1. 認知症による「資産凍結」のリスク
日本は超高齢社会を迎えており、認知症患者数は年々増加しています。認知症を発症すると、法律上「判断能力がない」とみなされ、以下のようなことができなくなります:
不動産の売却
賃貸借契約の締結・更新
大規模修繕やリフォームの契約
ローンの借り入れ
預金の引き出し(場合によっては)
その結果、収益物件の管理が滞り、物件価値の下落や家賃収入の減少につながる可能性があります。
2. 成年後見制度の限界
認知症対策として「成年後見制度」がありますが、不動産オーナーにとっては以下のような課題があります:
不動産の売却には家庭裁判所の許可が必要
投資や資産運用が原則として認められない
後見人への報酬が継続的に発生
柔軟な財産管理が難しい
これに対し、家族信託は柔軟性が高く、オーナー様の意向を反映した管理が可能です。
ご相談お待ちしております。