行政書士梶谷法務事務所

行政書士梶谷法務事務所 平日は会社勤務、週末開業の行政書士です。世田谷区を中心に、小規模法人や個人事業者の法務業務のお手伝いをします。

07/06/2026

ローマ字に関するルールが2025年12月22日の内閣告示で実施され、1954年以来約70年振りのルール変更となりました。従前の訓令式(母音と子音を規則的に配置)から、世の中で広く使われているヘボン式(英語の発音に近い表記)に変える、というものです。小学校で教えるローマ字は従来訓令式でしたが、2026年度の教育現場から順次ヘボン式に切り替わっていきます。

訓令式⇒ヘボン式の違いの代表例は次の通りです。
シ: si ⇒ shi  チ: ti ⇒ chi  ツ: tu ⇒ tsu  フ: hu ⇒ fu  ジ: zi ⇒ ji  シャ: sya ⇒ sha  チャ: tya ⇒ cha
こうして見ると、訓令式の表記は、日常生活において見かけることはほとんど無いように思われます。

今回の告示では、長音について、符号をつけて表す書き方に加えて、母音時を重ねる書き方が示されました。
例) かあさん:kāsan または kaasan  
   東北:Tōhoku または Touhoku
なお、Tokyoやjudoといった、定着した表記は今後も許容されるようです。

今回の変更により、学校で習うローマ字(訓令式)と街中やパスポートで使うローマ字が違うという長年の矛盾が解消されます。ただ、そもそも、何でもっと前にやらなかったのでしょうかね。
今般の変更は、世の中に影響を与えている感じは全くせず、(学校教育は別として)何も変わっていないような気がします。

新橋をshinbashiではなく、shimbashiと表記するのが長年謎だったのですが、B、M、Pの前の「ん」はNではなくMを用いるのがヘボン式のルールなんですね。今回調べて初めて知りました。

06/05/2026

道路交通法の改正により、自転車の違反に対する取り締まりが大きく変わりました。以前は、自転車の違反は「厳重注意」か、刑事罰の対象となる「赤切符」のどちらかでしたが、今年4月1日から、自動車と同様に行政罰の「青色切符(反則金制度)」が導入されました。

<自転車の青切符のポイント>
〇対象者: 16歳以上
〇内容: 信号無視、一時不停止、スマホを見ながらの「ながら運転」、右側通行(逆走)など、113種類の違反が対象
〇反則金: 違反の内容により、5,000円〜12,000円程度の支払いが命じられる。
〇結果: 反則金を納付すれば刑事罰(前科)はつかないが、納付しない場合は赤切符(刑事手続き)に移行します。

「歩道走行違反」は要注意だと思います。自転車は、本来、車道走行が原則であり、子どもや高齢者など一定の条件を満たす場合を除き、「自転車通行可」の標識・標示がない歩道を走るのは違反です。また、歩道でスピードを出し、歩行者の通行を妨げるのも違反になります。歩道走行違反の反則金は6,000円です。
法改正後1か月余りが経過しましたが、都内の環状七号線や環状八号線といった片側2~3車線あるような幹線道路において、車道を走る自転車が増えたような気がします。車を運転していると、危ないと感じますが、正しい行為なので仕方ありません。

<改正の背景>
近年、自転車が関わる事故が増加しており、マナーの向上が急務となっていたためです。以前は「注意」で済んでいたケースでも、今後はその場で切符を切られ、反則金を支払う義務が生じます。
「これくらいなら大丈夫」という油断が、思わぬ出費や事故につながります。この投稿を読んだ人には、自分と周囲の安全を守るために交通ルールの徹底をお願いしたいと思います。

なお、青切符は軽微な違反に対する措置であり、飲酒運転や酒気帯び運転は赤切符(刑事罰)の対象です。「飲んだら乗るな、乗るなら飲むな」という、自動車の飲酒運転を戒める標語は、1966年につくられましたが、このフレーズは自転車にも当てはまります。

12/04/2026

この2026年4月1日施行の民法改正により、離婚後の父母のあり方が大きく変わることになりました。それが共同親権の導入です。現行の親権制度が定められた1948年以降、抜本的な見直しは今回が初めてです。

改正前は、離婚後は父母のどちらか一方を親権者と定める「単独親権制」となっていました。これに対し改正法では、父母の協議により「共同親権」を選択することが可能になりました。G7の国で、日本だけが共同親権を採用していませんでしたが、離婚後も「親子の断絶」を防ぎ父母双方が養育責任を負うべきであるという国際的な潮流に沿うことになりました。
共同親権下では、教育方針や居住地の決定、重大な医療行為といった「居所指定」や「身分上の行為」については原則として父母の合意が必要となります。一方で、日々の食事や習い事といった「日常の身の回りに関する事項」や、急病などの「急迫の事情」がある場合は、単独での行使が認められます。
今回の改正の理念は「子の利益」の最大化です。そのため、DVや虐待の恐れがある場合には、裁判所が必ず単独親権を命じる仕組みが整えられました。

また、養育費の取り決めがなくても、同居親が別居親に月額最低2万円を請求できる「法定養育費」の制度もスタートしました。法定養育費は、養育費の合意が成立するまでの暫定措置であり、子どもの最低限の生活費を確保するのが目的です。
養育費の不払いがあった場合に、同居親が、子ども1人当たり月8万円を上限として、別居親の財産から他の債権者よりも優先的に回収できる「先取特権」も規定されました。
養育費の支払いは民法上の義務ですが、実際に受給している割合は、母子世帯でも28%程度にとどまるようです。養育費を取り決めても、無視して払わない父親や、当初は払っていても自身の再婚等をきっかけに払わなくなる父親が少なくないのが現実です。

共同親権も法定養育費も、施行日以降の離婚が対象となります。

29/03/2026

2026年3月27日、最高裁判所は、自治体の要請によりヒグマ駆除で発砲したハンターの銃所持許可を取り消した行政の処分を「違法」と判断しました。ハンターを敗訴とした二審の札幌高裁の判決を破棄したものであり、ハンター側の逆転勝訴が確定しました。

2018年、北海道砂川市のベテランハンターは、市の要請を受け、警察官立ち会いのもとでヒグマを射殺しました。しかし翌年、公安委員会は「建物に弾が届く恐れがある場所で撃った」として、当該ハンターの銃の所持許可を取り消しました。ハンターは「安全を確認して撃った。これでは怖くて誰も駆除できなくなる」と提訴しました。

最高裁は、以下の理由から行政の処分を「行き過ぎ(裁量権の逸脱)」と結論付けました。
①高い公共性: 住民の命を守るための正当な要請に基づく活動であったこと。
②処分の不当な重さ: 現場の状況を無視して、最も重い「許可取り消し」を下すのは、社会通念に照らして妥当性を欠くこと。
③萎縮効果の懸念: このような厳しい処分を認めれば、今後ハンターが駆除を引き受けなくなり、地域の安全が脅かされる恐れがあること。

報道から推察する事実を元に考える限り、リーズナブルな判決だと思います。
ヒグマ駆除における発砲において、仮にルールに抵触する行為があったのだとしても、自治体の要請で、公的な使命で対応した行為に対して、重すぎる処分はバランスを失すると言わざるを得ません。
「ルールは大切だが、公共のために尽力した現場の判断を、後から過度に責めてはいけない」という司法の姿勢が示されました。全国の自治体やハンターにとって、今後の鳥獣被害対策に光を当てる重要な判決となりました。

28/02/2026

行政書士法が改正され、今年の1月1日から施行されました。
一般の人には、あまり影響のない法律の改正ですが、ポイントとしては次の通りです。

1) 行政書士の使命
第1条が「目的」から「使命」に変更。使命は、国民の権利利益の実現に資すること。「国民の利便に資する」という言葉には、複雑化する行政手続きにおいて、国民の権利を守り、スムーズに手続きが進むようサポートする役割が込められています。単なる手続きの代理人ではなく、「日本の行政システムを正しく、かつ国民にとって使いやすく維持するための重要な担い手である」と国が認めた、という認識の下、行政書士会としては、非常に大きな改正と捉えているようです。

2) 無資格者の排除
行政書士以外は、報酬を得て行政書士の独占業務(官公署に提出する書類を作成すること)を行うことはできないとされ、罰則が整理・明確化されました。かねて、非行政書士排除ステッカーの掲示を警察署や市町村役場に働きかけるなどしてきた、行政書士会の動きを後押しする改正だと言えます。

3) 特定行政書士の業務範囲の拡大
不服申立ての手続に関する業務範囲について、行政書士が「作成した」官公署に提出する書類に係る許認可等に関するものから、行政書士が「作成することができる」官公署に提出する書類に係る許認可等に関するものに拡大されました。これにより、申請者自ら手続きをした書類に関する不服申し立て手続きに、行政書士が関与できることになりました。

4) デジタル化への対応
行政手続きの完全オンライン化を見据え、電子署名やデータでのやり取りがよりスムーズに行えるような環境整備が進められます。これにより、手続きのスピードが向上していくことが期待されます。

17/01/2026

東京都杉並区で家賃滞納の強制執行において、殺人事件が発生しました。債務者は自ら命を絶つつもりで、無理心中的に、強制執行の手続きに来た人を襲った上で自宅に火をかける考えだったようです。
今回亡くなったのは、執行官や補助者といった裁判所側の人ではなく、家賃保証会社の社員という債権者側で立ち会った人です。犯人が相手を選んだ訳ではなく、2人を刺し、たまたま、執行官はケガ、保証会社社員は死亡、という形になったものです。犯人は、もともとの悪人というよりは、お金が無くなってどうしようもなくなり、自暴自棄に至ったとのことです。

強制執行は抵抗にあったり、揉めたりするのは頻繁にあると思いますが、刃傷沙汰、ましてや人命に関わる事態に至るのは珍しく、10年に1件くらいの話のようです。

読売新聞オンラインによれば、
・建物の明け渡しを求める強制執行の申し立ては、2024年に全国で38,300件あった。
・2001年に自宅明け渡しの強制執行を受けた男か、執行官とともに訪れた不動産会社社員を日本刀で殺害する事件があった。
・2016年に明け渡しを拒む男が執行官を包丁で脅し、3時間立てこもった。

執行官は丸腰なので、債務者側が武器を持っているとなかなか対抗できません。警察官を立ち会わせるケースもありますが、全ての差押えに立ち会いを求める訳にも行きません。
最高裁は今回の事件を受けて、全国の地裁に、執行官および関係者の安全の確保を最優先することを求める事務連絡を出しました。

07/01/2026

外国人が日本国籍を取得する「帰化」の要件について、 政府が厳格化の方向で調整を進めていることが報道されました。「永住許可」より短い居住期間要件を、現行の「5年以上」から延長する方向のようです。2026年1月にまとめる外国人政策の基本方針に向けて具体策を詰めるとのことです。

原則として、永住許可は「日本での在留が原則10年以上」が要件となっています。一方、帰化は「引き続き5年以上日本に住所を有すること」が要件であり、単純に年数だけを見ると永住の方が長い期間を求められていることになります。このため、「永住許可より帰化の方が条件が緩いのではないか」という印象につながっています。
実際の審査では、単に年数だけでなく、その間の在留状況や生活の安定性、家族構成なども総合的に見られます。審査自体は、実際には、帰化の方が書類・審査・面接は圧倒的に厳しい、永住は年数を満たせば「帰化ほどの内面審査」はない、と感じる人が多いようです。

そもそも、帰化は、日本人として受け入れる制度です。日本社会に同化できているか、を審査します。一方、永住許可は、外国人のまま無期限で日本に住まわせる制度です。「長期間日本にとって問題がなかった実績」を審査します。性質が全く異なるものであり、単純に年数の長さを比較して、帰化の方が短いから易しい、ということでは全くありません。

少子高齢化が進む日本では、着実に外国人比率が上昇していくものと見られていますが、日本に住む現役世代の外国人が、母国から老親を日本に呼び寄せた結果、日本語をしゃべれない外国人の高齢者が、病院に入院したり、介護施設に入ったりするケースが増えていくでしょう。それに対応する態勢が現時点の日本の社会にあるとは思いにくいですね。

16/12/2025

いわゆる下請法が改正されて、2026年1月から取適法に変わります。正式名称は、「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」という、なんとも長い法律です。現行法は、「下請代金支払遅延等防止法」です。

主な改正内容は次の通りです。
①一方的な代金決定の禁止:中小受託事業者から価格協議の申し入れがあったのに応じなかったり、協議を困難にしたり(無視や先延ばしなど)、といった行為が禁止されます。
②手形の禁止:約束手形などあらゆる手形による支払が禁止されます。中小受託事業者の資金繰り改善のためです。
③特定運送委託の追加:荷主が、販売・製造・修理等の自社の事業に必要な物品の、取引先への運送を、他の運送事業者に委託する取引が、適用対象となります。荷待ちや荷役作業の押し付けなど、物流現場の不公正な慣習の是正が目的です。
④従業員基準の追加:従前では企業規模の判定は資本金基準だけでしたが、従業員基準が加わります。取引の態様により、委託者の従業員が300人超(製造委託等)または100人超(役務提供委託等)で、受託者側がその300人以下または100人以下の場合、資本金に関わらず、適用対象となります。

最近、公取は下請法違反の摘発を増やしています。大半は、金型の無償保管の問題ですが、トヨタ系を始めとする有名企業が指摘を受けており、公取が長年の取引慣習に切り込む姿勢が感じられます。
昨年のフリーランス法の制定に続き、「弱い者いじめ」を許さないという政府のスタンスが明確になっていますが、インフレ基調の経済になった状況下、経済成長の果実が、いわゆる下請企業にも、広く行きわたるようにしようという政策目的もあると考えられます。

国勢調査が行われています。インターネットでの回答期限は、本日(10月8日)となっています。国勢調査は、統計法の基幹統計調査に該当し、回答を拒否すると罰則の対象になる調査です。昔は、調査員がアポ無しに家にやってきて、必ずしも顔見知りの関係では...
08/10/2025

国勢調査が行われています。インターネットでの回答期限は、本日(10月8日)となっています。
国勢調査は、統計法の基幹統計調査に該当し、回答を拒否すると罰則の対象になる調査です。
昔は、調査員がアポ無しに家にやってきて、必ずしも顔見知りの関係ではないのに、あれこれと個人情報を聞き出す、という、今の感覚ではあり得ない手法で調査していました。
昨今、都市部では、オートロックのマンションが増えたり、そうでなくても共働きで平日日中は誰も居なかったりして、訪問販売の営業マンも同様ですが、ノーアポで面談するのは至難の業になってきました。その流れを受け、いつからか、調査票の封筒を投函して、住民が自発的に、書類かネットで回答する、というやり方になっています。
質問票の前半は、誰が住んでいるのか、何年住んでいるのか、年齢、続柄、配偶者有無、等、住民票のデータに蓄積されている(はずの)情報を聞かれますね。政府のICT化の遅れが垣間見える気がします。
今日の日経朝刊によると、中学の授業におけるAI導入比率が、日本はOECD55か国中54位だそうで、日本は、前例踏襲や縦割り社会等の文化的な問題と、ICT化の遅れという技術的な問題の両方で、物事の改革が進まない国になっていると思われます。
ICTが得意ではない自分としては、世の中のICT化の遅れは、余り困らない、という個人的な本音も無くはないですが。

戸籍法改正により、個人の氏名に、読み仮名が記載されることとなりました。これまで、公式には読み仮名は確定していなかったため、役所により読み方がバラバラ、みたいな事態が生じていました。施行後3年間の経過措置があり、この間に国民は自分や子の氏名の...
06/09/2025

戸籍法改正により、個人の氏名に、読み仮名が記載されることとなりました。これまで、公式には読み仮名は確定していなかったため、役所により読み方がバラバラ、みたいな事態が生じていました。
施行後3年間の経過措置があり、この間に国民は自分や子の氏名の読み仮名を届け出る必要があります。
実務としては、役所から、この読み方でよいか?という照会があり、それに回答する、という形です。

世田谷区役所から、私の自宅宛てに、同居家族全員の振り仮名を確認するハガキが届きました。記載内容に間違いが無いため、そのまま何もしなければ、令和8年5月26日以降に、今回通知された振り仮名が戸籍に記載されることになります。

https://www.moj.go.jp/MINJI/furigana/index.html
「令和5年6月2日、戸籍法(昭和22年法律第224号)の一部改正を含む「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等の一部を改正する法律」(令和5年法律第48号。以下「改正法」といいます。)が成立し、同月9日に公布されました。
従前、氏名の振り仮名(フリガナ)は戸籍上公証されていませんでしたが、この改正法の施行により、戸籍の記載事項に、新たに氏名のフリガナが追加されることになりました。
改正法は、令和7年5月26日に施行されました。」

住所

代沢1丁目
Setagaya-ku, Tokyo
1550032

ウェブサイト

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